"Epic Music"にあこがれて(『Overdeveloped City』制作裏話)

 

おはこんばんにちは。自分語り大好きMasaDoです。

今年も東京科学大学のDTMサークルTech-nation Recordsさん主催の四大学コンピが開催されました。

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テーマは「機械」。スチーム系統もあればサイバー系統もあります。

今回はそれに収録された僕の曲『Overdeveloped City』について、色々話していこうかと思います。

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Epic、長年の夢でした

Epic、それはめちゃくちゃカッコいい生音音楽です。

 

YouTubeで「Epic Music」と検索すれば、そのカッコよさはすぐに分かるでしょう。

EpicとOrchestraの違いは僕もよく分かりませんが、僕的には映画みたいなド迫力の打楽器(シネマティックパーカッション)と電子音の装飾が使われているか否かぐらいの認識です。

 

実は僕、大学入る前からEpicを作りたかったんです。

 

きっかけは、Kashiwadeさんでした。

 

僕が初めてEpicというジャンルを認識したのも、Kashiwadeさんの曲『前進』の動画とその概要欄でした。

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Kashiwadeさんを知ったきっかけは、2019年頃にYouTubeで「自作曲」と検索して上の方に出てきたという何気ないものでした。

『前進』は2020年の作品であり、これをきっかけに僕はKashiwadeさんのEpicが好きになりました。Epicアーティストをdigるまではいきませんでしたが、高校3年の時点で「僕もEpicを作ってみたい」という憧れは生まれていたのです。

しかし、音源の限界や作曲力の不足から、今までは手が出せないジャンルでした。特にEpicは音源も作曲力もかなり必要とするジャンルだと思います。

 

音源に難があった2020~2022年、やっと買った大手のバンドルも使いこなしきれていなかった2023~2024年を経て、ついにEpicを作るという憧れが叶いました。

 

作るにあたって

大学生活4年間の集大成

公開が卒業後になる2025春M3を除けば、今回の四大学コンピは、僕が電通大卒業前に参加する最後のアルバムといえます。ですからやはり4年間の集大成となる史上最強の曲を作りたいのは当然です。

 

やはり展開モノを

ありがたいことに、僕は大学1年の頃から「展開が上手い」とよく言われてきました。この褒め言葉が自信になって、今も展開モノを多く作っています。

最近は『RISING』や『明りと星の狭間にて』など純粋なEDMにも挑戦していましたが、集大成となる曲はやはり得意なスタイルで、ということで今回も展開モノを作ると決めました。

 

ストーリー案が出まくる

展開モノを作ると決めたら、今度はストーリーをどうするかが悩みどころでした。

僕の展開モノは基本的にひとつのストーリーとして完結するような展開にしています。

そんなストーリーを考えるわけですが、

  • 何かを発明した瞬間のあの可能性が開けていく感じ
    • 「breakthrough」のイメージ
  • 宝物としてとってある機械仕掛けのおもちゃに対する感情
    • 貧しい中で親が買ってくれたおもちゃ
    •  家におもちゃはそれしかなかった
    • 親が戦争で死んでしまった
  • 文明の利器(機械含む)で色んな所へ旅する話
    • 森、空、宇宙、海など、今まで僕が作った曲の世界観ならどこへでも
  • 機械化の二面性
    • 発明した瞬間の「breakthrough」のポジティブなイメージも表現し、
    • 何かを失ってしまったような切なさも表現

など様々思い浮かんでしまい、なかなか決まりませんでした。

 

時間さえあればひとりでアルバム1枚作れるんじゃないか

 

とさえ思いました。最終的には、僕がよく作る展開「明→暗→明」を活かしやすい「機械の二面性」がテーマとなるストーリーに決めました。『Overdeveloped City』というタイトルが決まったのもこのタイミングです。

 

MasaDoあるある「明→暗→明」

僕の曲の展開は、「明→暗→明」の流れになることがかなり多いです。『Moratorium』、『そらのたびロード2』、『悠久の一刻』、『表裏一体、ドリームロード』などが該当します。

『Overdeveloped City』もその例にもれず、「明→暗→明」の流れになっています。具体的な展開構成は以下のようになっています。

Aが最初の明で、BはAの続きの雰囲気でありつつも暗の雰囲気を出し、C・Dが明確な暗、Eが最後の明といった感じです。

 

あの曲のアレンジも

この曲の終盤には、

僕の過去曲『海淵の都』のアレンジが入っています。

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展開の方向性が決まってすぐ、入れることは決めていました。なんか深い意味があるかというとあまりなく、「『海淵の都』とEpicはきっと相性がいいだろう」位の気持ちで入れました。こじつけで理由を作るとしても、せいぜい「機械との共生相手である自然の象徴」程度でしょう。

まぁでも、過去作アレンジ入れるのって楽しいですよね。

 

リファレンスリスト

ストーリーが決まってからは、ハウツー記事を見たり既存のEpicを聴いたりしてイメージを膨らませながら、メロディや楽器構成を組み立てていきました。

全部埋め込むと膨らみすぎるのでリンクのみ。

 

音源の話

音源は基本的にKOMPLETE 14 ULTIMATEに収録されているものを使用しています。具体的なプラグインとしては、

を使いました。チューブラベルの音源だけKOMPLETE 14 ULTIMATEでは見つからなかったので、Studio One 5に最初からあるチープめな音源にRoom Reverbをかけていい感じに馴染ませました。

基本的にはかなり豪華なプラグインの数々なのですが、Symphony EssencialではCrescendoやSforzandoなどの終了のタイミングをいじることができません(上位互換のSymphony Seriesならできる)。これがかなり苦しく、まともに使えるのはStaccatoとSustainぐらいです。それ以外の強弱は全部オートメーションでチマチマ打っていました。

そのため、たまに違和感のあるアーティキュレーション(音の鳴らし方、切り方などの奏法)があると思いますが、これでも頑張った方なので許してください。後述しますが制作時間もあまりなかったんです。

 

時間なさすぎ

まずこれ。今作、過去の四大学コンピで一番時間がなかったです。というのも...

 

卒論と丸被り

今回の四大学コンピの曲締切は1/17(金)だったのですが、

なんと卒論初稿の締切と丸被りしたのです。

 

なんてこった。

 

結果どっちつかずになり、卒論初稿は1日遅れ、曲は2日遅れの提出となりました。僕のタスク管理、ダメすぎ。二兎追う者は一兎も得ずとはよく言ったものです。

 

練度が低いのは仕方なし

本当はもっとたくさんのカウンターメロディを入れたかったです。

本当はもっとバラエティーに富んだEpic系FXをダカドカ鳴らしたかったです。

本当はもっと機械要素を盛り込みたかったです。

 

でも、時間がありませんでした。

時間がなく練度が低い中で、それでも自分史上最高の傑作ができたというのだから、逆に自分を褒めるべきでしょう。

 

おわりに

僕はまだまだ成長できます。

自分史上最高傑作といっても練度は低いですし、練度を高めたところで意識できていないポイントもたくさんあるはずです。

僕は止まりません。むしろ自分の中で新しい時代の入り口が開いたと思っています。

次回作も是非ご期待ください。